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絵画展『ドイツの教会と日本の天台寺院』に関する報告

2016.12.18

展覧会の題名: 『ドイツの教会と日本の天台寺院』

展覧物の種類: 絵画(油絵中心) 同時に天台宗に関する歴史的(江戸~昭和初期)図書、資料も展示

展覧者の氏名: Heinrich Gustav (作者の日本名で検索すると同館での展覧会歴が閲覧可能)

場所: 鳴門市ドイツ館・2階企画展示室 〒779-0225 鳴門市大麻町桧字東山田55-2
     Tel:(088)689-0099  Fax:(088)689-0909
鳴門市ドイツ館イベント予定:(http://doitsukan.com/info/?action_news_view_detail=true&news_id=19&filter

展覧会期間: 10月8日(土)~11月27日(日) 9:30~17:00

           ~*展覧会の御挨拶*~

今回で鳴門市ドイツ館に於ける我が個展は2003年以来、通算9回目となる。
特に2008年以降は毎年恒例の公共事業となっているのだが、鳴門市ドイツ館の職員の方々の報告や、多くの訪問者の方々の感想からも、我が個展の人気が減退するどころか寧ろ増大している事実は確認出来た。
とは言え作者の余自身はどうしても「マンネリ化」しているとの自覚があった。
そこでマンネリを一掃する「新しき風」を吹き込むと云う意図で、今までドイツ一辺倒であった題材を何処か別の世界に向ける必要性を感じた。
そして2011年及び2012年に天台宗総本山・比叡山延暦寺に我が連作絵画『釈迦八相成道図』並びに『延暦寺十景』を奉納し2014年以来境内で展示して頂いている事への感謝と忠義から、新たなる主題として「日本天台宗の寺院」に取り組んでいる今日である。
更に今年の5月には延暦寺長臈、滋賀院門跡門主である大僧正・小林隆彰猊下(香川県御出身)にも謁見させて頂き、御直筆の色紙を頂戴する栄誉に授かった。
本来、四国は「真言宗」が他の地方に比べ非常に多い土地柄で、其の上当館南のすぐ両側に「四国八十八箇所霊場」の一番、二番札所がある位なのだから、此の「四国八十八箇所」の連作絵画を手掛けるのが気の利いた計らいなのかも知れない。
しかし余は敢えて我が先祖代々の信仰、及び自分の信念に従って「天台宗」の寺院を描き、展示させて頂く事にする。
余自身も鳴門市ドイツ館に於ける毎年の個展の準備と片付けの際、一番から十番札所、そして一気に飛んで八十七番と八十八番札所を訪れた事があるのだが、四国には今でも地元及び他県からの参拝者、巡礼者を親切にもてなすと云う、古よりの美徳が今も尚受け継がれているのを経験させてもらった。
時代が移り変わり行く中、此の様な精神的な伝統と美徳が継承されるのは誠に素晴らしき事である!
今回は幸い今年出品予定の作品(約44点)は既に全て描き上がっているので、かなり余裕をもって取り組む事が出来た。
そしてドイツ館に於ける最初の天台宗寺院の絵の展覧会なので、同宗の総本山及び門跡寺院、別格本山が集中している滋賀県並びに京都府の天台寺院の絵を展示させて頂く事になる。
大部分の日本人の鑑賞者にとっては、今までの展示して来たドイツの文化財、風景、物語の絵は、「異国の文化」としての珍しさはあっても、親しみは感じなかったであろうが、今回の日本の天台寺院ならば親しみないしは思い出のある方もいるのではないかと思われる。
又、余の作品を通じてドイツと日本の建築及び宗教文化の違いを比較して鑑賞するのも一興となるのではなかろうか。
                                            Heinrich Gustav
 
            ~*個展の結果*~

今年の10月8日より鳴門市ドイツ館にて開催されていた我が個展『ドイツの教会と日本天台寺院』は11月27日を以って無事終了した。
そして29日に親類の幼馴染に車で、我が個展の片付けに連れて行ってもらって来た。

以前の記事でも書き記した事だが、余は2010年以来、専ら天台寺院を描いて来いている故、其れ以来ドイツを題材にした作品は殆ど手掛けていない。
其の上、ドイツを描いた作品は悉く過去にドイツ館にて展示しており、最早当館にてドイツ作品の新作を公開する事は出来なくなっている。
其れ故に余は今年を以って鳴門市ドイツ館に於ける我が芸術活動を終了させるつもりであった。
(因みに11月29日は下らぬ語呂合わせから「いいにくい事を言う日」らしい。)

余は既に鳴門市ドイツ館で2008年以来、毎年恒例の公共事業として開催しているのだから、もうそろそろ地元県民には「マンネリ事業」として飽きられると予測していたのだが、いざドイツ館へ行くと、主任さんから今回の我が個展の入場者が何と※5918人もあった事、多くの入場者達からの余の作品への賞賛、そして将来への期待の声を聞かせてもらい、当館に於ける余の芸術活動(個展)が必要不可欠である事も知らせてもらい、来年以降も引き続き個展を当館で開催する要望を承諾した次第である。
(※昨年の日本国内に於ける我が個展の入場者数の新記録5330人を更新し、此れにて同館に於ける2003年以来続いている我が個展は、今回の9回目で通算29303人の入場者を動員した。
此れを1年に平均すると3226人となり、徳島県の総人口が約78万人で、通算入場者29303人の内約27%(7912人)が同県内から来ているで、此の数で割ると、当県民の約98人に1人が必ず余の個展を見に来てくれている事になる。)

本当を言えば、当館での活動を終了して、現在進行している天台寺院を主題にした芸術活動に専念したいと願っていた。
ただでさえ我が個展がドイツ館の行事の中で最も多く集客出来るらしいので、増して今回も入場者数の新記録を塗り替えた為、当館からの期待が更に高まる状況になってしまい、今後の個展開催の要請をとてもではないが断り切れなかった。

今年の個展は入場者数5918人と、「芳名録」に書き込まれた124名全員からの賞賛の言葉だけで見れば「大勝利」と言うべき成果であった。
しかし、余の今回の一番の目的は、自分の業績、名声、人気を高めるよりも、我ら天台宗の仏教思想を一人でも多くの人に伝える事であった。
にも拘らず、今回の個展では誠に残念ながら、思想上での期待した程の成果は得られなかった。
余は今回の個展に依って何人もの人々が天台仏教に関心、共感の念を示してくれる事を、大僧正・小林隆彰猊下及び我が菩提寺・成願寺の住職で親友の甘露和尚にも報告申し上げようと願っていたのだが、此の様な結果になり誠に申し訳無き思いである。

余が自分の天賦の才能や超絶技巧に溺れた(自惚れた)作品を描き、天台仏教について自ら書き記した解説文が物足りなかったのも理由かも知れないが、全く凡人共は我が作品の表面上の美しさや精巧さに魅せられるのみで、其れ等の作品に込められている理念、思想、等を殆ど汲み取れていなかった模様である。
真の芸術とは目に見える表面だけで鑑賞するのではなく、目に見えないmetaphyisisch(形至上の)要素も知覚して、初めて正しく本質が理解出来るのである!
正に天台仏教の「三観」(空観:目に見える物の真実を把握する、仮観:目に見えない物の真実を把握する、中観:前記両方の「観」を融合し兼ねる)の理論の如く也。

此の思いを我が身内に打ち明けると、我が母上は「世の中の人達が貴方と同じ様に高尚な人ばかりだと、貴方の存在価値は薄くなります。多くの人々が貴方の個展を見に来て感動、感謝してくれれば、それだけで世の為、人の為になっているんです。」言ったし、我が親類も「大勢の人達から喜ばれ、期待されるのは、仕事をしていて一番幸せな事よ。だから実秋君の個展はこれからも(ドイツ館で)続けて行くべきよ。」と言ってくれたし、甘露和尚も「たとえ天台仏教が徳島で余り伝わらなくても、真言宗の圧倒的に強い徳島で天台の展覧会を開いて、多くの人達が実秋さんの絵を見たくて来てくれた事 自体が大 成功であり、素直に喜べばいいんです。 又、展覧会に来る人達は実秋さんを「ドイツの画家」として、日本人には描けない作品を描いていると見て、感動、感謝しているんです。」と言ってくれた。
これ等の賞賛、期待、及び励ましを頂き、余はドイツ館に於ける我が個展を今後も続ける事を改めて決心致したのである!

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